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どうして三環系や四環系の抗うつ剤は姿を消してしまったのだろうか

    

現在の精神科でのうつ病治療において、三環系の抗うつ剤や四環系の抗うつ剤を使うことはそれほど多いわけではありません。
1950年代に登場した三環系の抗うつ剤が、精神医学界にもたらした影響は大きかったにも関わらず、どうして変化してしまったのでしょうか。

使いづらさが目立つようになってきた

理由は、三環系や四環系の使いづらさにあります。
三環系の抗うつ剤は、登場したのが1950年代とまだまだ製薬技術も未発達の時代。
研究もあまり進んでいませんでしたから、副作用の多さは有名でした。
たくさん薬を飲まれてしまうと死に至る可能性もあるため、お医者さんとしても肝を冷やすことがあったでしょう。
安全性を高めたと言われる四環系も、眠気を誘ったり効果が弱いなどこちらもこちらで短所があったのです。

製薬会社も新しいお薬を使うようになっている

医学界の声に応えた製薬会社も、新しいお薬をたくさん開発しSSRIやSNRIといったお薬をラインナップに加えました。
日本でもこうしたお薬が当たり前に使われるようになりましたから、なかなか三環系や四環系が登場する膜がなくなってしまったのです。

価格の安さだけで選ぶと言うことは得策ではない

なかには「三環系や四環系は薬価が安いではないか」と指摘される方もいらっしゃるかも知れません。
事実とっくに特許が切れている以上、もはや健康保険適用後のお薬の値段はたいした価格ではないのです。
しかし使いやすさとか、安全性という点で選ぶべきお薬を安さだけで選ぶことは得策ではないでしょう。

使う事例はあるけれど新しい患者さんには使わない

現在でも流通している三環系や四環系の抗うつ剤。
新規の患者さんには用いませんが、病状が重い患者さんや新規のお薬が使えない患者さんには用いることがありますよ。